週刊的K-GamiGami!!(仮)
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まだまだ続く「謎解明」その3
2009年02月05日 (木) 13:56 | 編集
 カート屋さんも創業から10年。
 最初の頃はメンバーも少なく、自分自身も全日本に出ていた現役で、教えると言うよりは「付いて来てー」って感じでしたが、ここ数年は中高校生のメンバーも増えて来たんで「走らずに教える」っていう局面が増えてます。
 
 だからぼーっとしてても走りのアドバイスのしかたを考えちゃったりするんだけど、ドライバーの数だけ走りのアプローチと言うのがあるわけで、

 だからあまり型にはめたやり方は好みじゃないっす。

 例えば単純に「突っ込みに生き甲斐感じるタイプ」や「立ち上がり速度にこだわるタイプ」とか「疲れない乗り方がしたい人」とかさ、それぞれだし。
 「舵角切るタイプ」「リアステアを使うためブレーキング動作主体で曲げて行きたい」とかさ、アプローチが逆の場合も珍しくないもんね。

 良いところを伸ばすためには、最初とにかく数乗ってもらって、目や足や手の操作に慣れてもらって、本人のやりたいように乗ってもらうのが大前提です。

 それから色々とディスカッションして、その人のイメージする乗り方を後押ししてタイムを詰めて行く喜びを知ってもらって、速く走れるようになった時に現れる新たな“壁”を一緒に超えて行くようなアドバイスをして・・・・、笑って泣いてまた笑って。

 時間がかかるけど、とても楽しい仕事です。

 みんなメキメキ伸びてくれるしね!

 おかげさまでここ数年は育成も結果が伴って来ていて「O&Kの子はみんな速いですよね、速くなるのも早い。3クラス制覇とか凄いっす」とか評価いただけると、恥ずかしながら嬉しいもんです。

 んで。

 カートって、まずはタイムなんだけど、このタイムまでは必ず誰でも到達できるっていうラインがあります。
 トップタイムのコンマ数秒落ちというところにそのラインがあるんだけど、先生としては生徒さんにそこまではとにかく早く達して欲しいもんね。

 だって、そっからが長い道のりだから。

 トップに肉薄してから先が、本当の闘いモードになるのですから。

 ほんのコンマ数秒が縮まらない。

 そして同じタイム付近には様々なドライビングセンスの選手が群れをなしていて、レース内容がトップ争いよりも激しいくらいですもんね。

 そこからコンマ数秒縮めることでトップ争グループの方に加われるけれど、トップ陣にはそれこそ強い人が多いから闘いはさらに厳しくなる。

 でもそれがまたいいんだよねー。

 「速いだけじゃ勝てないし、勝つために努力なしにはむり」だもん。
 カートがスポーツでありレーシングだっていう所為なわけで。

 速くて、グリッド順位も良いのに勝てない状態も良くある。
 レースマネジメントが分ってないとそういう状態になることが多い。
 だから自分のマシンが決勝レースでどういう計画で勝つようになっているのか理解して、それを結果に結びつけるのがまた楽しい。
 結局「序盤や後半にタイム出るセット」や「一発タイムは若干犠牲にしつつ、オーバーテイク前のコーナー脱出を速くセットした仕様」とかさ、決勝ではいろいろやり方があるわけで。
 オーバーテイク重視の「抜かれても慌てなければ順位を戻すことは容易い」セットなのに、レース序盤で並ばれた相手と当たってリタイヤとか、悔しいじゃんか(笑) 一度譲ってもすぐに順位戻せたのにとか、そういうのあるからねー。

 そんな時はなんといってもドライバー自身がイチバン悔しい思いをしているので、次回に向けてモチベーション高めるようなアドバイスしたり、テスト走行したりして結果出たらオレも泣くもんなー。

 だから冬の間のオフシーズンに、ドライビングの教え方を整理してて、その過程で「澤田自身の走りの分析」をして見ているところで、今回のこの謎のことがブログに出て来たんですよ。

 実は「オレみたいに走れ」とかさ、そりゃ昔は少しは言ってきてたんけど、ここんところはとーんとやってないんです。
 最近のドライバ-は皆、ボクが全日本に出ていた頃のこととか知らないんで、イメージ湧かないしね。

 「オレに出来るのに、なんでキミは出来ないんだ」とかさ、
 そういうのは教え方としては最低だしょ?

 ドライビング中にやり過ぎて損している部分や、まだ余裕のあるところを教えてあげて、良いやり方とかタイヤ減るけどムリめに行ける方法とか、メシ食いながら話していると楽しいもんだし、実際伸びてくれるので嬉しいし。


 で、謎解明を連続して展開して、ボク自身も改めて自分の走りのアプローチを見直して「美味しいところ」を探しています。
 コメントをたくさん頂けて、みなさんが考察してくれてて凄く参考になるんで嬉しいのと、みんなで探そう的な状態になって来てたりして楽しいっす。

 でね、
 ここでの禁句

 「だって才能じゃないの?それって教えるのムリだって(苦笑)」

 ってので願います(笑)
 それをいっちゃーおしまいだよ(笑)、です。

 王選手を育てたと言われる当時の巨人軍コーチ荒川氏も言っていますが「王を育てたからと言って誰でも王みたいに育てられるわけじゃない」のは当然ですよねー。
 でも荒川氏には誰もが認める「バッティング理論」があって、後進の育成には定評があり、その選手の伸びシロをより伸ばす人だったらしいです。

 オレ野球は詳しくない(ってか球技だめなの( ^ ^ )v)んすけど、バッターにはそれぞれ得意技があるんでしょ?
 変化球、直球、引っぱり、流し打ち、コツンと当てても飛ぶ、打球のとらえどころ、ピッチングの読み、それぞれ違う個性を拾い上げて伸ばすのって大変そうですよねー。

 カートやレーシングの世界は野球よりはシンプルに見えるけど実はご存知の通り難しいのなんの、でもオレには野球よりは詳しく「そのドライバーがやりたい走りや、出来ないでいる乗り方」が見えるので、選手毎に違うアプローチでのアドバイスが楽しい。

 「この選手はココまでの才能、もう伸びないな」なんて思ったらおしまいです。
 そんなこと思ったことも無いけどさ。

 んで自分のやって来たことを振り返って、なんで最初から速かったんだろう?
 どうやったら最初から速いアプローチができるんだろう?

 って。知りたくなって来た。
 凄~~~く知りたい。

 後進の育成に多少なりとも役立つ可能性があるなら、知っておきたい。
 そう思ってるんです。



 んで前置きが長くなったけど、謎解明の続きですな。 


 ボクの走りを長年見ていて、それも「まだ生きの良かった40歳前後」を知っている貴重な方から考察を頂きました。

 各方面から分析してくれているんだけど、
 なんかヒントが掴めそうな気がしてきた。

 彼の考察なので、一部誤解やボクの考えと違うところもあるけれど、ちょっと長くなるけど全文掲載しちゃうもんね。



以下、知人よりの考察________


澤田さんは一発目のコーナー進入で、
・ブレーキショートでオーバースピード
・ステアリングブレーキでフロントタイヤ発熱&グリップ
・リアタイヤにスリップアングル付けるコーナリング
っていう、普通は大分乗り込んでやっと分かる感覚を掴んだんだと思います。

SLタイヤのレースで勝つくらいのレベルだと理解していないとしても無意識にやってるだろうし、全日本でゴムの乗った路面を走ると分かるけれども、普通は理解も認識も出来ないレベルですよね。

ラジコンってブレーキ無いんでしょ?
(※脚注、実際にはエンジンラジコンのは当時からブレーキはあったが、言いたいことは分る)

多分、オーバースピードで進入→フルロック→フロントグリップ→車体を振ってリアにスリップアングル→アクセルオンでコーナリングってのが最初から出来てたんだと思う。

この感覚はモーグルやってたから出来たんじゃないかなー
そして、ラジコンで速く走れるラインを知っていたのも大きいと思います。
(※脚注、スキーはブレーキが無い、減速するにはスキー後部をスライドし横向きのモーメントを発生させて行っている。このためスキーの感覚でカートを止めようとするとリアステアを発生させることになるわけだ)

雪上ジムカーナが速かったのもブレーキに頼ってない走りをしてたからでしょう?
コーナリングをステアリングじゃなくてコーナーと車体のアングルで捉えるのも、スキーとラジコンに共通してるし、カートとジムカーナもそうですよね。

澤田文引用部分__
なんかを探して走ってるんですよね。
その「なんか」が説明したいんです。
一周目から速く走るのに、なんかを探してる?感じてる?
__ここまで

やっぱ、進入の一番スピードが出ている時に切り込んでタイヤがグリップしてコーナリングフォースが発生する瞬間の感覚を捜してるんじゃないでしょうか?
タイヤ、シャシー、路面、気温、などなどで毎回違うけど、「これ!」っていうのは必ずあるでしょ?
それがあるってことを知ってるだけでも全然違うと思います。
回れるスピードまで落として進入しているとシャシーの特性は分からないしーまー、でも普通は回れるスピードまで落とすか、オーバースピードでスピンですよね。

澤田さんが最初からそれが出来てて感じとってたのは凄いと思うし、それを伝えたいっていうのも分かるけど、やっぱりそれは全日本で経験したほうがいいんじゃないと思います。
ラインを見つけるのは幾つか転戦すれば自然と身につくと思うけど、澤田さんが思っている以上に澤田さんのラジコンの知識は有用だと思いますよ。

年に一回でも菅生あたりのハイグリップのレースを経験するのがいいと思うなー


___以上、知人よりの考察引用終わり



 この考察を読ませてもらって、一気に見えて来たものがあったんです。
 なんで1回目でも速いのか、一発目から速いのか。

 多分、人の感覚よりもちょっとだけコーナーリング進入の速度感覚が速めなのかと。
 速いと、止まりきれなかったり曲げられなかったりするものだけど、その部分で止めたり曲げたりする技術が何でだかあるんでしょうか。

 それを考えた時に、自分が何しているのか、何を意識しているのかを思い起こしました。
 特に「一発目」の時に一番意識していることです。
 むしろラップを重ねると欲が出て「もっとこうしよう」とか「ああしようとか」余計なことに神経を使い始めるんですけども、一発目に何よりも考えていること、大切なこと、それかなと。

 『クリッピングを狙って外さない』

 これを凄く意識しているんです。
 んで、一発目ですから、多少オーバースピード気味になっていることが多い。
 これはドライバーのタイプですね。慎重派とか大胆派とかできっと大胆派なのねとかそういうのをイメージしますけどそうじゃなくて、

 絶対的な速度の感覚?
 でしょうか。

 大胆な人でも一周目はゆっくり入る人もいるし、慎重でも速度を見誤って対応できないオーバースピードで行っちゃう人もいるし。

 一周目に「このくらいの速度で行けるのかな?」と想像してコーナーに入る。
 その想像のイメージが、多分ちょっと速い、きっと多少オーバースピードなんでしょね。

 初めて乗るクルマのコックピットに収まった時に感じる「どのくらい行けるクルマなのか」という感覚。
 そして実際に走り始めて本来の性能を知る前に進入するコーナー。
 イメージよりもほんのちょっとマシン性能は劣っている。
 だから若干オーバースピードで進入する。

 その時、クリッピングを強くイメージしている。
 ラインを出来るだけ外したくないという意識が働いている。

 オーバースピード気味のマシンをクリップに向けるために“なにか”をする。
 それが例えば、ステアリングを多めに入れる操作だったり、ガツンと効かせるブレーキだったりを駆使して、とにかくなんとかクリッピングにマシンを向ける。
 クリップの意識が最初から強くあるので、コーナーに入る前から意識しているので、コーナリング自体よりもむしろクリップを意識しているんからこそ、なんとかクリップ出来る。

 この辺が、とても効果的に効いているのかなと、漠然と見えて来た。

 でもどうアドバイスの言葉に生かすと良いのか、それはまだ上手く見えて来ないけど。
 なんか見えて来た。

 知人が考えてくれた通り、ラジコンもモーグルも生きているって言うのも確かなのかも知れませんが、何が生きているのかというと、ボクが考えたのはまずはそういう「速度感覚」かなと。

 面白い話しがあるんですよ。
 
 レーシングカートは小学生、ともすれば幼稚園児も乗ることができます。
 そんな子供さんが「生まれて初めて」カートに乗ったら・・・・
 当然あまり速く走れませんよ。
 ヨチヨチ走るんですけどね。
 乗る前に色々とレクチャーしているので、彼らなりに限界の速度で乗っているんですけど、その限界について。
 
 幼稚園児や小学生が初めて乗ったときの限界速度って、
 多くの場合、

 「自分が足で走った時の速度」

 に近い速度なんです。

「ストレートはアクセル踏んで加速するんだよ、
 怖かったらアクセル戻していいよ、
 好きなスピードで走っておいで!」

 って送り出すと、ほとんど自分が全力でランニングする時と同じくらいの速度が限界なんです。

 これを思い出した時に、
 生まれて初めてのアタック走行で速く走るためのアプローチがおぼろげながら一つ見えて来たじゃないですか。
 まだ表現方法はわからないけれども、なんか見えて来た。


 それから、
 クリップを意識するのは、とにかくスキーの時に身に付いたものでしたでしょうねー。
 例えばモーグルだと、視線を上げて3~5個先のコブを見て、そこに繋げるラインをイメージして滑っているのです。
 先のコブが見えていないと絶対に上手く滑れない。

 だからレーシング走行でクリッピングをイメージすると言っても、多分多くの(カートに限らず)「初めて」の時にやっていることは、想像以上に手前からやってるんだと思います。


 なんか、見えて来たぞー。

 問題はそれを、ラジコンもスキーもやっていない人にどう伝えて行くか、だね。


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コメント
この記事へのコメント
スケート
自分は小さい頃から冬の体育はずーっとスケートだったんですよね。
初カート(観光用)ではオーバースピードで突っ込みハードブレーキでスピンばっかりでした。
やっぱスケートだったからかくるくる回っちゃうんでしょうか(笑)
でも恐怖心は全く無くて悔しくも楽しかったですね。
だってカウンター切っても肘当たるんですもん(ブツブツ)
2009/02/15(日) 22:35 | URL | したっけ #7yw7HneI[編集]
イメージトレーニング
ミカ・ハッキネンがコクピット内で精神集中していた姿はカッコ良かったなー。

そんなイメージトレーニングの効果はわかるけれど、じゃあ具体的に何をイメージしているのさ?って訊かれても、”image”だけに具体的に答えるのは難しいでしょう。

で、モノを作る仕事をしている私も、まずは最終完成形のイメージ固めから始めます。
その時点でデキの8割は決定すると言われています。
「ま、この程度でいいか」で作り始めちゃうと、その後どんなに時間をかけようが、どんなに工夫しようが「この程度」レベルの仕上がりにしかなりません。
はじめにどれだけ高いレベルでイメージできるかが勝負の分かれ目。

(でも・・・それをうまく上に伝えなければそもそも企画も通らない訳で・・・ハナから作らせてももらえません。(苦笑))

カートの世界以外にも当てはまる、興味深いテーマですね。
2009/02/14(土) 01:42 | URL | フランスのテレビ #SFo5/nok[編集]
レーシングカートのRC
タイムリーにも、京商からレーシングカートのラジコンが発売されるようですよ。

↓京商 ビレルR31-SE
http://www.kyosho.com/jpn/products/rc/detail.html?product_id=104501

教材にいかがっしょ?w
2009/02/13(金) 22:59 | URL | フランスのテレビ #SFo5/nok[編集]
ども、お久しぶりです。

面白い記事ですね。
JP的にはピストンバルブのクラスで壁にぶち当たった時にはチューニングエンジン乗っけてスピード感覚の殻を壊すのも、澤田さんのいう「ちょっと上のスピード感覚」が身につきやすいかもしれないかなっと思ったりします。

あまり小さい子供だと危険ですが。。。(笑)
2009/02/09(月) 11:43 | URL | JP #-[編集]
Re: 勘と理屈
 どーも。

 菅生の改修も順調なようですなーv

 追記を書き始めてますけど、これって突き詰めると一冊の本に出来るかもしれんなんて思いながら(笑)やってます。
 もっともオレごときが分析したものは誰も買わんが(爆)

 ボクと同じ運転はボクにしか出来ない。
 それがいわゆる「ドライビングは芸術だ」と表現する部分ですもんね。
 同じ絵の具とキャンバスと筆があったからといって、同じ絵が描けるわけでも無い。
 
 でも後進の育成をする時に、どうせ同じにはならないだろ!なんて思っている人は誰もいないわけで。
 少しでも役立つ“なにか”を、分りやすい言語にしたいですねー。

 んま、伝える時には相手によって表現は変わるのでしょうけれども。
2009/02/06(金) 13:07 | URL | けん #BWgGc7Fk[編集]
勘と理屈
澤田さんって、実は勘がすごく鋭いと思うんです。でも、勘って純粋な偶然ではなくて、様々な情報から導き出した答えだと思っているんですよ。
だから、そこには僅かであっても必ず理屈がある。
才能とかも、説明不能な領域なんじゃなくて、本人は気が付いているかどうか判らないけど、必ず理屈がある。

「才能」という言葉だけで秀でた説明をしてはダメなんだよね。あ、賞賛の言葉だったら、どうでもいいんだけど。

で、今、その「勘」を理屈として再理解しようとしているんだよね?
そして、次にぶち当たるのは「言葉」という壁。
いや、日本語でもね、ニュアンスというのがあって、個人の想像力に任せてしまっている部分があるから、完全に伝えるのは難しいんだよね。

僕はスキーでの前傾姿勢って、ずーーーーっとわかんないときがあって、ある時に一瞬にして判ったときがあった。
僕の言葉で言えば、前傾も後傾もなく、スキーに真っ直ぐ立てていて、板と一緒に落ちている感じ、だった。
それを「スネをあてて!」いくら言われてもわかんなかった。

カートで言えば、リアタイア外側の部分に神経が通った時みたいな感じ・・・

でも、こうやって言葉や理屈を考えるのって大事なんだよね。
バーッと行って、ドーンとやってギューンだよ・・・っつうのも、あながち間違っていないかもw
2009/02/05(木) 21:35 | URL | 畳屋@まだ仕事している #PzOJF./Q[編集]
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